『フライングカー・コーポレーション』での学びとは?
《チームづくり》:活動方針を常に意識してもらいたい
- 鈴木さん
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先ほど、「『ありがとう』があふれてる会社」という企業理念の話をしましたが、FCCでも「チームづくり」で、社名と活動方針を作成するセッションがありますよね。なぜ活動方針を作るのか、仕事をする上でどのような意味があるのか。受講生には自分たちが作った活動方針を常に意識してもらうよう心掛けて実施しています。あらゆるところで、「活動方針を意識しているか?」と声を掛けながら、プログラムを進めています。
- 梶原
- それは、徹底していますね。
- 鈴木さん
- 「チームづくりの活動方針」を大切にすることは、配属後も、常に「『ありがとう』があふれてる会社」という企業理念を大切にすることにつながりますから。
- 梶原
- 理念や方針の大切さを、配属後の姿勢につなげているのですね。
《ビジネスマナー》:ストーリー性があり、実践的に学べるロールプレー
- 鈴木さん
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伊藤忠グループでは、グループ全体で4日間の新入社員研修があります。そのうち1日がビジネスマナー研修です。まずはマナーの基本を知識として知ってもらいます。その後、当社では1ヶ月半の新人研修が続くのですが、その中でも、何回もビジネスマナーの時間をとります。身に付けさせることが必要だからです。マナーをしっかりできるようにしてから、職場に送り出すようにしています。
- 梶原
- FCCのビジネスマナーのパートはどのように扱っているのですか?
- 鈴木さん
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FCCのビジネスマナーの特徴は、電話応対でも、商談でも、実践的な態度や考え方を身に付けられるところだと思います。知識や型を覚えても、実践は違いますよね。FCCは4つのセッションを通してストーリー性がありますが、このビジネスマナーのパートも前後のつながりの中の一つとして、電話応対や商談が位置付けられているため、その成否が次のセッションに影響を与えてしまうという、そんな緊張感のある体験ができるところも気に入っています。
- 梶原
- 型も大事ですが、大切なことは「実践できるか」、ですよね。
- 鈴木さん
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FCCのビジネスマナーでは、学んだ型を現場で実践できるように訓練する場にしてもらいたいと考えています。例えば、お詫びのおじぎをするロールプレーに対して、ただ型どおりにやっている場合は、「お詫びの気持ちが伝わってこないよ。そのおじぎで本当に許してもらえるか。」などと伝えたりして、実際の仕事の場を意識してもらうようにしています。
「笑顔・価値・感動」を呼ぶ『フライングカー・コーポレーション』
《組織づくり》:当社の企業理念「笑顔・価値・感動」を呼ぶ組織実習
- 梶原
- FCCの特徴的なセッションであるブロック模型をつくる《組織活動》はいかがですか?
- 鈴木さん
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ここは正に、当社の企業理念の後段の「社会に笑顔と価値と感動を」を感じられるセッションだと思います。各グループが航空機メーカーとして、顧客であるFCC社に対して、フライングカービエント号の納品という形で、笑顔と価値と感動を与えられるか。どうすれば笑顔になっていただけるか、どのような価値を生み出すのか、その結果、どのくらい感動してもらえるのか。そんな3つの観点を考えながら、本当の仕事としてこの組織活動のセッションに取り組んでもらいます。そればかりではありません。その納品に至ったときの受講生は、皆、笑顔がはじけます。実施側のファシリテーターも、頑張って納品してくれた姿に感動せずにはいられません。
- 梶原
- 「笑顔、価値、感動」の理念と相まった素晴らしいFCCを実践されているのですね。
《新たな旅立ち》:新入社員研修全体の仕上げに実施も効果的
- 梶原
- 《新たな旅立ち》はいかがですか。
- 鈴木さん
- いいセッションですよね。ただ、時間がおしてしまうと、全く実施できない年や部分的にしか実施できない年もあります。本当に残念なのですが。
- 梶原
- FCCの時間内で行うことが難しければ、新入社員研修の仕上げとして行うのも効果的ですよ。
- 鈴木さん
- 当社ではFCCの後も新入社員研修が続きますので、FCCとは別に「新たな旅立ち」を行うのはいいアイデアですね。