特集「フライングカー・コーポレーション」インタビュー vol.02

FCCをカスタマイズして
新入社員研修・チームリーダー育成研修で実施

文化シヤッター株式会社 人事総務部 人材開発室
小松崎 慎也 様・近藤 優介 様

文化シヤッター株式会社
文化シヤッター株式会社 小松崎慎也様・近藤優介様インタビュー

自発的に行動し、新たな事業にチャレンジする社員を育てる

梶原
よろしくお願いいたします。まずは、文化シヤッター様の事業内容について、お教えいただいてよろしいでしょうか。
小松崎さん
ちょうど文化シヤッターもプレスタイムさんと同じく節目の年でして、今年70周年を迎えております。1955年に創業し、各種シャッターをはじめ、ビル用建材、住宅用建材を製造・販売する総合建材メーカーとして、製造から販売、施工、アフターメンテナンスまでを手掛ける一貫した責任体制の下で事業を展開しています。
梶原
70周年おめでとうございます。御社も区切りの年だったのですね。それでは、御社の教育研修の取り組みについて、簡単に教えていただけますか。
小松崎さん
当社では、企業の価値は、従業員一人ひとりの人材力の総和であると考えており、人材育成の取り組みとして、職位・職能に応じた階層別研修や、問題解決能力やイノベーション力などスキルアップを図るさまざまな研修を実施しています。また、製造現場等における当社固有の技術や高度な技能を伝承し後継者を育成するため、2007年よりマイスター制度を導入しており、スキルの向上により、製品の安心・安全の提供、多様化するニーズや顧客満足度の向上に応えられる教育体制を取っています。
梶原
ありがとうございます。その社員教育において、求められている人材像について、教えていただけますか。
小松崎さん
当社では、以下のような社員を育成したいと考えています。
・それぞれの与えられた役割の中で、小さなイノベーションを起こせる人材
・固定観念や先入観にとらわれない、独自の「感性」を発揮できる人材
・外に向かっては顧客志向、内に向かってはコミュニケーションをとれる人材
・「企業人として何が正しいのか」という哲学を持った人材
・困難な課題に対し、最大の壁である「意識の壁」を打ち破る強い意志を持った人材
梶原
素晴らしいですね。自発的に行動できる人物像が具体的にイメージできます。
プレスタイムとの出会い

プレスタイムとの出会い 「クリエイティブO.D.」 「ファシリテーター講座」

梶原
御社とは、長いお付き合いをいただいています。データに残っているものでも、1997年ですので、それより前からのお付き合いかと思います。
小松崎さん
お付き合いは古いとは聞いていましたが、そんなに古いんですね。前任者からは、プレスタイムさんの評判は聞いていましたよ。
近藤さん
「クリエイティブO.D.」open_in_new は、今でも使わせていただいています。歴史の重さを感じさせる書籍ですよね。
梶原
ありがとうございます。「クリエイティブO.D.」open_in_new は、ワークショップの源流である 「ラボラトリー体験学習」 open_in_new の指南書的な書籍ですが、プレスタイムでは、その学習法に則り実施する 研修ファシリテーターopen_in_new (講師)を養成する講座を多く実施させていただいております。御社でも、多くのご担当の方にご参加いただきました。
小松崎さん
私も参加しました。1日の講座と合宿形式の講座に参加しました。
梶原
合宿の講座は、「ファシリテーター認定講座マスターコース」open_in_new ですね。弊社の ファシリテーター講座open_in_new では、最高峰の講座です。ご参加されていかがしたか。
小松崎さん
研修プログラムをデザインし、 研修ファシリテーターopen_in_new として登壇する内容だったと思います。私は営業職から異動して間もない頃でしたので、実施側の立場で研修に臨む体験は、本当に新鮮でしたし、いい学びになりました。
梶原
普遍的テーマであるコミュニケーションやリーダーシップ等のプログラムもご体験できたと思いますので、教育ご担当者としては良い機会になったのではないでしょうか。
小松崎さん
コミュニケーションやリーダーシップは、人材教育においては、重要な分野ですよね。合宿講座は、その分野での多くの学びがあり、また、楽しい時間を過ごすこともできて、本当にいい思い出となりました。
梶原
ありがとうございます。そのようなお言葉をいただいてとても嬉しいです。
新入社員研修のチームビルディング

フライングカー・コーポレーションを 新入社員研修のチームビルディングに!!

梶原
御社とは、本当に長いお付き合いをさせていただいていますが、FCCについては、2023年に新入社員研修でご導入いただきました。導入に至った経緯について教えていただけますか。
近藤さん
当社の新入社員研修では、チームビルディングは大きなねらいの一つです。これまでもそのねらいで新入社員研修を行っていましたが、コロナが明けて、新たにチームビルディングに効果的なプログラムを検討していたところ、前任者が、プレスタイムさんの 「バスは待ってくれない」open_in_new を実施しておりまして、その者からの勧めもあって、プレスタイムさんへお声掛けしたのがきっかけです。
梶原
お電話をいただきまして、その際に、新入社員研修プログラムで定評をいただいておりますFCCをご案内させていただきました。
近藤さん
はい、そのプログラムを体験できる FCCの無料体験会open_in_new に参加いたしました。短縮版ではありましたが、地図作成(《チームづくり》「FCCはどこだろう」)とブロック模型製作(《組織活動》)を体験しました。難易度の高いワークでしたが、協力して課題を解決していく中で信頼関係の構築していくことでコミュニケーション力の向上につながるいいプログラムであることを実感し、チームビルディングにも効果的と感じ、FCCの導入を決めました。
梶原
やはり、新入社員研修でのチームビルディングと言いますと、同期意識の醸成が主な目的になりますか。
近藤さん
はい、その通りです。同期の横のつながりというのは、とてもありがたいものだと、私自身も実感しています。違う部署になっても、気軽に連絡が取れて、わからない仕事のことが相談できたり、飲食の場などでは、プライベートのことも含め、いろいろな話ができたりと、ありがたいものだと感じています。
経営理念の実践的理解

「経営理念の実践的理解」につながるよう FCCをカスタマイズして実施

梶原
御社では、経営理念をとても大切にしているとお聞きしました。
近藤さん
はい、とても大切にしています。創業の精神である社是「誠実・努力・奉仕」は、当社の2人の創業者からの大切なスピリットであり、エネルギーとも言えるものです。
梶原
御社のホームページで拝見しました。
「誠実とは、心のふれあいである」
「努力とは、創造する行為の持続力である」
「奉仕は、自発的行為、行動で、お客様や社会のお役に立つこと」
どれもが、素晴らしい精神を表したものと心に響きました。
近藤さん
さらに、行動指針としての3つの経営理念があります。
「私たちは、常にお客様の立場に立って行動します」
「私たちは、優れた品質で社会の発展に貢献します」
「私たちは、積極性と和を重んじ日々前進します」
梶原
この行動指針とも言える経営理念の3つのメッセージは、より具体的に感じます。新入社員の方には、とても響くものではないですか。
近藤さん
新入社員研修では、社是と共に、この経営理念を一人ひとりの具体的な行動まで、落とし込んで考えさせる研修を行っています。
梶原
経営理念の教育が徹底されていますね。
近藤さん
経営理念の中の言葉、例えば、「お客様」「優れた品質」「積極性」などを、明確に定義させ、グループで討議していただきます。
梶原
この経営理念は、FCCの《組織活動》でも通じるものがありますね。
近藤さん
実は、この経営理念の研修の後に、FCCを実施します。
FCC 組織活動の様子
梶原
御社では、地図作成のある《チームづくり》とブロック模型製作の《組織活動》の2セッションを1日で実施させていただいております。その《チームづくり》では、各グループで、「活動方針」を考えるパートがあると思いますが。
近藤さん
当社では、《チームづくり》はカスタマイズして実施していただいております。その活動方針づくりのパートでは、当社の3つの経営理念を復習し、それを行動指針として、次の《組織活動》にチャレンジします。
梶原
カスタマイズさせていただくことは、プレスタイムの講師を登用していただくメリットの一つになります。
近藤さん
FCCを導入した理由の一つは、この経営理念をこの《組織活動》を通して、その大切さを実感させたいということがありました。《組織活動》は、常にお客様との約束である”フライングカーの納期”を、意識しなければなりません。そのためには、各々が役割に分かれ、その担った役割に積極的に取り組み、自発的に行動しなければ、完納は難しいですよね。また、立場の違う役割同士では、目の前の仕事に没頭するあまり、相手の立場を顧みられない状況も出てきかねません。その意味では、相手の立場に立ったコミュニケーションが必要になります。
梶原
FCCの《組織活動》を通して、正に、経営理念にあるような「お客様の立場」「積極性と和」を体験できますね。また、「品質」についても、正確なブロック模型を製作することを通して体感できるのではないですか。
近藤さん
その通りだと思います。このFCCの《組織活動》では、経営理念の全てが詰まっており、それを実践的に移すことのできる非常にいいプログラムととらえております。
チームリーダー育成研修

「チームリーダー育成研修」にも FCCを導入した背景

梶原
さて、このFCCを「チームリーダー育成研修」でもプログラムの中に、盛り込ませていただいていますが、その経緯について教えていただけますか。
小松崎さん
これまでチームリーダー育成研修は、コロナ禍以前に野外研修を中心に実施していました。しかし、コロナ禍を経て5年ぶりに研修を再開するにあたり、感染症対策や研修開催の時期によっては熱中症対策など、天候や環境面に関する多くの課題が浮上しました。特に近年の温暖化の影響により、屋外での活動には安全面での懸念が増しています。こうした背景から、屋内で実施可能な研修方法を検討する必要が出てきました。
梶原
これまでは、「チームリーダー育成研修」は屋外での実施だったのですね。確かに、実施するうえで、天候は不確定要素になりますね。
小松崎さん
そこで、2023年に新入社員研修の一環として実施したFCCが非常に効果的だったことを思い出し、チームリーダー育成研修にも応用できないかと考えるようになりました。FCCの導入は、環境面のリスクを軽減しつつ、研修の質を高める可能性があると感じたことが、検討のきっかけです。
梶原
ありがとうございます。FCC導入には、いくつかの要因、背景があったのですね。
小松崎さん
元々、「クリエイティブO.D.」open_in_newファシリテーター講座open_in_new で、リーダーとしての必須スキル・スタンスであるコミュニケーション、リーダーシップ、マネジメントについては、定評のあるプログラムやワークをお持ちなことはわかっていました。それにFCCを活かせたらというイメージがありました。
梶原
「チームリーダー育成研修」では、コミュニケーションのパートと、実践編であるFCCの2つのパートに分けて実践させていただいておりますが、コミュニケーションのパートでは、傾聴、共感、双方向性など、リーダーとしてのコミュニケーションの基本ポイントを押さえることをねらいにしていますね。
小松崎さん
コミュニケーションのねらいとして、相手に「伝わるコミュニケーション」ができるようにと、特にお願いしました。
梶原
相手に伝わるコミュニケーション、言葉でいうのは簡単ですが、できるかとなると難しいですね。確かに、チームリーダーとなると、常に相手を意識したコミュニケーションが、より求められます。
チームリーダー育成研修の様子
小松崎さん
また、チームとしての成果物が求められるのがリーダーです。そのためにも、ロジカルコミュニケーションやクリティカルシンキングなど、メンバーからの情報を的確に理解し、判断できる思考が求められます。その要素も盛り込むようお願いしました。
梶原
FCCの《チームづくり》のワークである「FCCはどこだろう」をプログラムに組み込ませていただいていますが、このワークの地図作成は、難易度の高いものです。成果を上げるためには、情報の正確な取り扱いが求められます。
小松崎さん
本当に難しいワークですね。情報の取り扱いを含め、チームコミュニケーションを学ぶ意味で、チームリーダー育成としても、有効なワークだと感じています。
梶原
最後の仕上げとして《組織活動》を実施しますね。チームリーダー育成となりますと、同じ《組織活動》でも、新入社員研修とは、違う角度からの学びを求められると思うのですが。
小松崎さん
チームリーダーに求められるのは、組織の目標を達成することです。そのためには、チームの力を最大限に発揮できるようなスタンスが重要です。方向性を示したり、コミュニケーションを活性化させたりと、そのようなスキル・スタンスが必要になります。
梶原
《組織活動》では、目標達成のために、役割の理解と責任が求められます。また、スケジュール管理のために工程表を作成し、実行の最中には、PDCAサイクルの「検証」を行い、工程の見直しも行います。
小松崎さん
これから組織へ向かう者と、社会や組織での経験を多く積んだ者とでは、同じ《組織活動》であっても、学べる視点や思いは大きく違ってきます。また、経験豊かなプレスタイムさんのファシリテーターからの客観的な視点やフィードバックは、チームリーダーにとっての学びの促進にもなっていますし、大きな刺激にもなっています。
梶原
「チームリーダー育成研修」では、御社オリジナルテキストを提供させていただいております。そのテキストには、新入社員用にはない、マネジメント視点の講義も多く掲載させていただきました。
小松崎さん
受講者にとって、大いに参考になっています。研修後は、受講者が自らのチームに対して積極的に働きかけるようになり、チーム内の協力体制や雰囲気が改善されるなど、職場全体にポジティブな変化が見られています。
梶原
そのような受講者の方の行動変容は、私どもとしても、とても嬉しいものです。
小松崎さん
単なる知識習得にとどまらず、受講者の行動変容を促し、組織全体の活性化につながる実効性の高いFCCのプログラムを作り上げられたのは、プレスタイムさんの営業や講師の方との打ち合わせの雰囲気が良かったからだと思っています。本当にリラックスできて、何でも話せる場は、実りあるものが生み出せますし、お話していて本当に楽しかったです。
梶原
こちらこそ、いいお打ち合わせをさせていただき、本当にありがとうございました。今後とも、変わらず、長いお付き合いの程、お願い申し上げます。
文化シヤッター株式会社 小松崎慎也様・近藤優介様

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