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【2025年1月】『どの『枠組み』から観ていますか? ~ファシリテーターの姿勢~』(代表:藤田)

私が本格的に研修ファシリテーターの活動を始めたころ、
師が私やファシリテーター仲間に「ねぇ○○さん、それは誰のため?」と尋ねる場面に度々出会いました。
ファシリテーターのトレーニングや研修終了後のファシリテーター間の振り返りの機会でのことが多かったと記憶しています。

尋ねられた者は(どうしてそんなことを聞くの?参加者のためなのに)などと戸惑いながら
「参加者(受講者)のためです」と答えていました。
師は困ったような、悲しいような、何とも言えない顔をされていました。
師にそういった顔をされると、私たちは自分自身と向き合わざるを得ませんでした。

師は「ファシリテーターは自分の枠組みにとらわれないで、
参加者の枠組みで『聴こう』『観よう』、そして『理解しよう』とする姿勢が求められている」と考えられていました。
また、そのためには「自分の枠組み(価値観、思い込みや固定観念、欲求、動機などで構成されている)を
よく理解しておくことが必要である」とも考えられていました。

研修での学習の主役は参加者であるという原則において、
ファシリテーターは参加者が学ぶことを支援、促進、援助する人であり、だからこそ介入をします。
その介入に影響が及ぼすものの一つが「枠組み」でしょうか。
どの「枠組み」で聴いているか、観ているか、それによって介入は変わることがあります。

 

 

どの『枠組み』から観ているかで、

「観える景色」は変わります。

 

 

先の師の投げかけは、こういったことを直接的に教え、言い聞かせるのではなく、
私自身が探求し、学ぶ機会となっていたと感じています。
実際には容易いことではないですが、私はファシリテーターとして自分の枠組みにとらわれないで、
参加者の枠組みで『聴こう』『観よう』、そして『理解しよう』とする姿勢をいつも持っている者で在りたいし、
これからも精進してまいりたいと思います。

 

~最後までお読みいただき、ありがとうございました~

★今月のコラム担当・の代表 藤田の<代表メッセージ>こちらから!

 

 

【12月】2024年人気グループワーク・ベスト3を発表します!

【第1位】『バスは待ってくれない』シリーズ

発売以来、プレスタイムの一番人気のワークですが、やは今年も1番に輝きました。
「歯が痛いジャック君のため(「2」ではヒカル君ですが)、歯医者までの地図を描く」という課題の、カードゲーム実習です。
程よい難度でコミュニケーションが活発に起きやすく、楽しいワークです。しかし、簡単にはできません・・。

【特徴1】

全員の情報カードが違うので、必ず参加しないといけません。
グルーブの中で、「発言しない人」を作らないので、全員同じ熱量で取り組めます。
【特徴2】
「バスは待ってくれない」は”2”もあります。難易度は同等ですが、課題の地図は全く違います。
「2」はオンラインでも対応可能なマニュアルになっています。
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ファシリテーター(下舞)からひとこと
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チームビルディングでお勧めです。カードのワークなので、ファシリテーターの負担が軽く、
研修の進行の経験が少なくても手軽に実施できます。 ファシリテーターが、受講者と一緒に楽しみ、達成を喜んだりする姿勢が進行の一番のポイントです。

【第2位】『ブロック・モデル』

与えられたブロックを用いて、制限時間内にモデルルームにあるモデルと、まったく同じもの作ることが課題です。
役割はあらかじめ決められたものではないため、状況に応じてメンバーがリーダーシップやコミュニケーションをとる必要があります
モデルを見に行ったり図を描いたり・・動きのあるダイナミックで楽しい実習です。

【特徴1】
チーム活動を通して、リーダーシップを体験的に学びます。
進め方について提案すること、話合いの進行役、他のメンバーを励ましたり、雰囲気を和らげたりすること…など、
状況に応じてリーダーシップを発揮することの大切さや、組織内で有効な様々なリーダーシップの種類を学びます。

【特徴2】
別売りの【ブロック+組み立て図】をご購入いただくと、ブロックの準備やモデルの用意など、ご担当者様の手間を省くことができます。
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ファシリテーター(下舞)からひとこと
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時間点と作品点で合計点を競うので、ファシリテーターも、ワークの段取りをしっかり把握して
進行することが大事です。また、個人の特徴が出やすいワークなので、グルーブの状況や個人の動きを観察しておくと、後の受講生へのコメントに役立ちます。

【第3位】『ニュータングラム』

リーダーは、渡された「指示書」に描いてある3つの図形をメンバーに口頭で伝え、メンバーは渡された紙片でそれらを完成させることが課題です。
リーダーとメンバーのやり取りにさまざまな特徴があらわれ、リーダシップを学ぶにはうってつけのワークです。

【特徴1】

指示役・作業役・観察役に分かれます。それぞれの役が課題に取り組む中で、チームの状況に合わせた
リーダーシップの発揮の仕方や効果的な指示の出し方、指示を受ける際のポイントや姿勢を学びます。

【特徴2】

5グルーブ分の紙片がマニュアル・セットに入っているので、すぐに実施できます。
5グルーブ以上で実施の際は、追加で紙片の購入もできて、安心です。
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ファシリテーター(下舞)からひとこと
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役割を超えた行動が求められるワークです。指示役は指示するだけ・作業役は作業するだけ、では課題の達成には至りません。
普段の社内での役職とは違う立場での「役割」で
実施すると、相手の立場に立つことの大切さを学ぶことができます。