とある休日、ぬいぐるみが親代わりで話題の某お猿さんを動物園に見に行った帰りの出来事です。
昼どきに、小4の次男と「どこでご飯を食べるか」という話になりました。
ちなみに、長男と家内は別件のため今日は次男と2人きりです。
私は以前から気になっていた街中華の店に行きたくて、「パパ、ちょっと行きたい中華の店が
あるんだけど行ってもいい?」と声をかけました。
息子は、「えー!、おれ中華好きじゃない」
以前私の実家に帰省した際に、親戚一同で中華街の店に行ったのですが、かなり大人向けの店だったため、
どうやら小4の次男にはまだちょっと口に合わず、「中華」というとそのイメージのようです。
「いやいや、この前のところとは違って、ラーメンとかチャーハンとかがあるよ」
街中華フリークの私の説得に渋々、
「…じゃあいいよ…」
の次男一言に、その時は、「同意してくれた」と思いました。
しかし、店へ向かう途中なんだか気乗りしない様子を感じた私は、ふと気づきました。
これは「同意」ではあるけれど、「合意」ではないのではなかろうか?
そう思った私は、車を走らせながら次男に聞きました。
「そしたら、なにがたべたい?」
すると少し考えて、
「お寿司」
と返ってきました。(無論、回るお寿司です。)
それもいいな、と思いながらも、今いる場所からだと少し距離があります。
「この近くだとお寿司はないんだよね。他には?」
少し間があってから、ふと、先日ステーキ専門の某ファミレスに行こうとして、
時間の都合で行くことが出来なかったことを思い出しました。
「そういえば、この前行けなかったお肉のお店あったよね。あそこはどう?」
すると次男は、「それならいいよ」
と答えました。その一言は、先ほどの「いいよ」とは違う声色です。
バックミラー越しにも納得した表情が見てとれます。

このやりとりを思い返すだに、
はじめは、私の要望に対して次男が不承不承ながら合わせる形でした。
一方でその後のやり取りは、お互いの希望や状況を出し合いながら決めています。
食べたいものを伝え、行ける場所かどうかを確かめ、別の案を出すというやり取りを重ねたうえで、
行き先が決まりました。
「同意」は、相手に合わせることで成立します。
その場はスムーズに進みますが、だれかの気持ちが置き去りになることもあります。
一方で「合意」は、お互いの考えや事情を出し合いながら決まります。
少し時間はかかりますが、その分、納得感が残ります。
もしあのまま街中華店に向かっていたら、食事はできたかもしれませんが、けれど次男の
こころの中にわだかまりを抱えたまま食事をすることになっていたでしょう。
今回は、一度立ち止まって話し合い、その結果として選んだ店は、最初の予定とは違いますが、
二人とも納得していました。
⸻
日常では、「いいよ」「どっちでもいいよ」という言葉で物事が進むことがよくあります。
しかしながら、その裏には、遠慮や気遣いが隠れていることも少なくありません。
だからこそ、少し立ち止まって、
「私はこう考えるけど、あなたはなにがいい?」
「もしかしたら、他になにかある?」
そんな一言を、自分と異なる考えを受け容れる気持ちや態度を示しながら投げかけてみるだけでも、
一方がただ合わせるだけのやり取りが、お互いが納得する決め方へと変わっていくのではないでしょうか。
結果的に初めの想定とは違った場所になりましたが、この日の昼食は私も息子も非常に満足したものになりました。
ちなみに、私は控えめにおろしハンバーグを頼みましたが、次男は私の1.5倍ほど高額な
カットステーキを食べたいというのでしぶしぶ「同意」しました。
同じ「決定」でも、そこに至るまでのやり取りが違えば、残る気持ちも変わります。
「同意」は、相手の提案や意見を(時に納得していなくても)受け入れる。
一方で「合意」は、お互いの考えを出し合い、納得して決めることである。
似ているようで、この二つの間には大きな違いがあることに改めて気づいた次第です。
野村
~最後までお読みいただき、ありがとうございました! ~
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