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ノムさんのコラム_Try!コミュニケーション【第2回 「みとめ合う」】

私は現在プレスタイムでファシリテーターをしていますが、過去に複数の企業や団体で働いていました。
様々な職場がありましたが、今回は、過去に身を置いていたある職場の様子を人と人との関係、
とりわけコミュニケーションという観点から改めて思い返してみて、考えたことをお話ししたいとおもいます。

その職場の中では、一見皆が役職や上下問わず、明るくコミュニケーションを取っているように見えましたが、
匿名で職場についてのアンケートを取ると、毎回言いたいことが言えない・やりがいを感じない・などの回答が
メンバーから上がってきて、管理職層はなぜだろうと頭を悩ませているようでした。

 

特にメンバーと直接関わる立場であるマネージャーは「こんなにコミュニケーションを取っているのに!」
と、納得のいかない様子です。確かに普段から明るいトーンの音声言語(あえてこう表現します)
自体はよく交わされており、一見、立場(職位)に拘らずフラットなコミュニケーションのできる雰囲気
の職場であるように見受けられました。
しかし、改めて思い返してみるとこれが要因ではないか、と思い当たることがあります。
それは、マネージャーが、メンバーを

「みとめていない」のです。

 

もちろん、ハラスメントになるような、あからさまに高圧的な態度や言動はないですし、むしろメンバー同士
闊達に意見を出し合うフラットなコミュニケーションを推奨しているかのように振舞っているようでした。

また、ミーティングなどでもメンバーに発言を促し、かつそれを遮るようなこともなくしっかりと「聞き」は
しているようですが、決してメンバーから出された考えを「みとめない」のです。

自分の考えや価値観に合わない考えが出た際には決まって「それは違う」といって、異なる考えをまずは受け入れたり、
興味関心を示したりすることはありません。
マネージャーは、その職場では最も在籍期間が長く部門長などの上層部よりも顧客や業務について熟知しており、
そういった自負もあったのでしょう。

そういった態度、姿勢をメンバーは感じており、マネージャーに対して一見思ったことを忌憚なく発言して、
フラットなコミュニケーションをしているようで、実は当たり障りのない内容ばかりで、職場内には何とも言えない閉塞と、
停滞した様子が件の匿名のアンケートの結果としてあらわれているのは明白でした。

また、相応のキャリア(ここでいうキャリアは組織内での職能や実績などの外的キャリアを指す)のある
メンバーの中には思うところがあって、水面下で準備をして転職する、強い希望を出して他部署に異動する人もいました。

これだけ見ると、マネージャー側だけの問題のようですが、メンバーの側も「どうせ言っても無駄だ」
「聞いたふりをして適当にやり過ごそう」「面倒だから相談せずにおこう」というある種の諦めがメンバー間にあったようです。
いわばマネージャーを信頼しておらず、「みとめていない」のです。

人と人との関係において、「みとめ合う」とは、相互に相手の価値観や考えをはじめその人そのものを尊重することとも言えます。

お互いを「みとめ合う」ことがない職場では、気持ちの通じ合いのない表面的なコミュニケーションに終始し信頼関係を築くことは
難しいということを、件の職場のあり様は如実に表しているといえるのではないでしょうか。

 

~ 最後までお読みいただき、ありがとうございました ~

コラム担当:野村のご紹介はこちらから!

 

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ノムさんのコラム_Try!コミュニケーション【第1回 「知り合う」】

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『コミュニケ―ションって何だろう?」
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日常、当たり前に行っていることだけになかなか意識することがないかもしれません。
この日記では、そんな「コミュニケーション」について、日々生活する中で感じたこと、
思ったことを書き綴っていきます。(全12回)

第1回 「知り合う」

 

早いもので4月も最終日となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
新年度、学生の皆さんは進級や進学、社会人の方は就職や人事異動や、それに伴う転勤など、
次のステージでの第一歩を踏み出した方々も多いのではないでしょうか。

特に、この時期は、今までと違った場所で新たな出会いにあふれた季節でもあります。
今でも思い出すのが、高校一年生のこの時期です。

母校が比較的大規模な私立高校であったこともあり、出身中学も様々、
ごく一部を除きほぼ全員がお互い「初めまして」の状態です。

お互いは心の内で、実は誰かと話したい、コミュニケーションを取りたい、という気持ちを持ちつつも、
とりわけ男子生徒(もちろん私も)は「自分から話しかけると相手に舐められる!」とばかりにお互いを警戒し、
牽制し合って、はじめの半月ばかり、何ともいえない非常に微妙な雰囲気がクラス内に漂っていたのを記憶しています。

入学から数日経ったある日、担任の先生からクラスの全員に対し、
「自己紹介カード」を配布するので記入して提出するように、とのお達しがありました。
「何に使うのかな」と思いつつも自分の趣味や好きなことをつらつらと書き連ねて提出しました。

さらに数日後、入学して最初の学校行事である宿泊研修旅行があり、学校から観光バスで猪苗代に向かうことになります。

未だお互いをよく知らないまま、お互い積極的に話すわけでもなく硬くひんやりとした雰囲気のままバスに揺られていましたが、
出発からしばらく経って当時の担任だったサモハン・キン・ポー似のK先生から「先日出してもらった自己紹介カードを使って、
人物あてクイズをします!」とマイクでアナウンスがありました。

「えー、この人は剣道をやっていて、好きなものはプロレスで・・・」
先生が最初に取り出したカードは紛うことなき私のカードです。
誰が回答したかは記憶にありませんが、ものの数秒で正解が出たと思います。

その後、時間をかけて全員の自己紹介カードが読まれましたが、
今までほとんどお互いの会話のなかった車内が、お互いの趣味趣向をはじめ、
人となりがわかってきたことで「〇〇君、好きな音楽〇〇なんだ!俺もおなじだ!」とか
「地元近いけど、〇〇中の〇〇知ってる?俺知り合いだよ!」など、
お互いの更なる自己開示があちらこちらで行われ、
現地に着くころにはただの人の集まりがすっかりクラスの仲間同士になっていました。

お互いに「知り合う」ことで、これから一年間、席を同じくして学校生活を送る仲間となるスタートを切ったわけです。

 

後々話してみると、「なんだ、こんなに話しやすい人だったんだね」とか、
「こんなことならもっと早く話しかけておけばよかった」と、
みんな実はお互いにコミュニケーションを取りたかったのか!というのがわかりました。
(ちなみに、20数年たった今でも、この時のクラスメイトたちとは頻繁に連絡を取っています)

 

多くの場合、初めてあった人とコミュニケーションを取ろうとするときは、
お互いに手探りの状態であり、どうすればよいか戸惑ってしまうこともあると思います。

しかし、何らかのキッカケで相手の一面がわかり、「知り合う」ことが出来れば闊達なコミュニケーションがとれるようになり、
良好な人間関係が深まっていくのではないでしょうか。

野村

 

~ 最後までお読みいただき、ありがとうございました  野村 ~

※「のむさん」こと、野村の講師紹介はこちらから見れます!※

 

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【3月】「クセ」ってなんだろう(山川) 

今回は私が15年以上続けてきた麻雀のお話をしながら、「クセ」について語りたいと思います。

麻雀をやっていると、様々な人の「クセ」を発見することがよくあります。

・手が震えている人。
・発声が大きい人、または小さい人。
・牌を強く叩きつける(強打)する人。
・眉間にシワが寄る人。

些細なことを挙げればキリがないのですが、麻雀中の「クセ」の種類は非常に多いです。
そしてそれらは、自身が置かれている状況によって、出たり出なかったりします。

しかし麻雀で勝つためには、上記のようなクセが露呈しない方が有利と言われています。
麻雀は簡単に言うと、トランプのババ抜きのように、
基本的に相手の手の内は見えない状況で、勝ち負けを争う競技です。
もし「クセ」による自分の思考や行動パターンを相手に読まれてしまうと、不利な展開を強いられることになります。

しかし私は、

「クセは悪いものだ!」

とは思っていません。

たしかに麻雀のような勝負事においては、不利になる要因になるかもしれません。
ただ、いかに麻雀のトッププロでも、「クセ」が全く出ない人はいません。
大小問わず、どんな人でも少なからず「クセ」は出てしまうのです。
(私も極力「クセ」は出ないようにしていますが、よく一緒に麻雀を打っている仲間からは、
いくつかの「クセ」を見破られているような気がします。)

 

 プロとしても日々奮闘中です!

 

ついつい「クセ」が出てしまうということは、
どんなに隠したい気持ちや思いがあっても、
それが「行動」として表れてしまう、ということでしょう。
いわば避けることのできない、もともと人間に備わっている「本能的な表現」ではないかと考えます。

・悩んでいるときに頭を掻く人
・疲れているときにため息が出る人
・忙しいときに独り言が出る人
・不安を感じたときに腕を組む人
・恥ずかしいときに下を向く人

色々な人がいます。

プレスタイムでは、仲良くなったり人間関係を育んだりする上で、
「お互いのことを知る」ということは、大切な要素の一つであるとお伝えしています。

上述の通り、「クセ」はその人が発している本能的な表現と仮定してみます。
そうすると、それはきっと「相手のことを知る」ための「きっかけ」となりえるでしょう。

また「クセ」は自分ではなかなか気づかないものです。

もし自分の「クセ」をフィードバックしてもらう機会があれば、
それは「より自分のことを知る(自己理解)」ことにも繋がるでしょう。

「クセ」。

なかなか探究しがいのあるテーマです。

 

~最後までお読みいただき、ありがとうございました。~

 

【2月】『ファシリテーターの”在り方”とその先』(豊田)

皆様は、「ファシリテーター」と聞いて何を連想しますか?

私は『ファシリテーターは操作・介入せず、一人ひとりと向き合い寄り添える人』と答えます。
何故なら、一人ひとりの「今」と向き合い、その時間「共に在り」その場を瞬間瞬間創り続ける人だからです。

もちろんプレスタイムのホームページに書かれていることも、ネットなどで検索すれば出てくる「ファシリテーター(Facilitator)」という言葉も、
「会議やワークショップなどの場で議論を円滑に進め、参加者の意見を引き出しながら合意形成をサポートする役割を持つ人」のことを指します。

それは、単なる進行役ではなく、場の雰囲気づくりや対話の促進、
時には意見の整理や対立の調整なども行う役割でもありますが、
私はやはりそこに「操作・介入せず」という言葉を加えたいのです。

と言うのも、今から25年前になりますが、私がプレスタイムと出逢いファシリテーターを学んだ時の
師の言われた言葉が私の心を動かしたからです。

その師は体験学習のワークの開発者である星野欣生さんという方で、
「ファシリテーターは操作せず、極力介入しないことが大切だ」という言葉でありました。

当時の私はライフセービングのインストラクターとして活動していたので、
当然受講生にその知識や技術を全て教えていました。

しかし、「確かに知識・技術は伝えられるけど…“心”までは伝えられない・・」
ある時、一人のインストラクターが子どものプログラム中に投げかけた以下の言葉に、そんなジレンマを覚えたのです。

『○○ちゃんは、泳いでは行かれないけど、ボードに乗ってなら行かれるよね』

何気ない一言であり、そのインストラクターとしては子どもを勇気付ける一言だったと思います。
ただ、「泳いでは行かれない」・・その一言に、私は違和感を感じたのです。
その一言は勇気付ける一言ではなく、その子供の将来を否定する言葉に感じました。

そこに悩み、答えが何かを探している時に出逢ったのが「ファシリテーター」であり、「操作・介入しない」と言う言葉だったのです。

多くのインストラクターや指導者や司会進行は、どうしても自分なりの解釈で相手を評価的に見てしまい、
言葉を投げかけることが多い様に思います。
もちろん悪気もなく、当たり前に口にしてしまうのだと思いますが、
ただ、その時に発する言葉には「責任」が伴うことを忘れてはいけないのです。
何故なら、その一言が、そこから先の未来に大きく影響していくこともあるからです。

本来ファシリテーターは、そのインストラクターのように、「評価」し「操作・介入」するのではなく、
その場を心理的安全性の高い場として創り続けることです。
そこで起こる全てのことを「受容」し、一人ひとりが「自由」に発言出来る環境を整える役割を担っているのです。

そして、これは全ての「ファシリテーター」に言えることであり、
ファシリテーターの一言一言には、重みがあり責任を伴うことを忘れてはなりません。

なぜか?

それは前段で話したインストラクターの例の様に、良かれと思い発した言葉(=「泳げない」と断言してしまう)であっても、
その先にある未来を否定してしまう可能性があるということは、とても怖いことだからです。

大切なことは、その時、その場の一人一人が「前を向いて今を生きている瞬間瞬間を創り続けること」を演出することです。

時に黒子の様に場を支え、
時に灯台の様な道標として前に立ち、
時に一人の人に寄り添い背中を押してあげるサポートをする…

そのように、常に周りを見て、その場に在り続ける存在なのです。

私は思います。

「ファシリテーター」への道(学び)は、一人の人間として飛躍するきっかけになると。
人間は、成長し進化し続ける生き物であり、「ファシリテーター」を学ぶことで、その軸(根幹)が創られるのだと私は、勝手に思っているのです。

これからも、学ぶ心を忘れず、前を向いて一歩一歩、共に歩み続けていきましょう。

~最後までお読みいただき、ありがとうございました。~

 

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【ファシリテーターの主な役割】

  1. 目的の明確化:会議やワークショップのゴールを明確にし、参加者に共有する。
  2. 場のデザイン:適切な進行方法や議論のフレームワークを設計する。
  3. 対話の促進:発言しやすい雰囲気を作り、意見を引き出す。
  4. 議論の整理:出てきた意見を整理し、論点を明確にする。
  5. 合意形成の支援:対立がある場合は調整し、合意に向けたサポートをする。

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【2025年1月】『どの『枠組み』から観ていますか? ~ファシリテーターの姿勢~』(代表:藤田)

私が本格的に研修ファシリテーターの活動を始めたころ、
師が私やファシリテーター仲間に「ねぇ○○さん、それは誰のため?」と尋ねる場面に度々出会いました。
ファシリテーターのトレーニングや研修終了後のファシリテーター間の振り返りの機会でのことが多かったと記憶しています。

尋ねられた者は(どうしてそんなことを聞くの?参加者のためなのに)などと戸惑いながら
「参加者(受講者)のためです」と答えていました。
師は困ったような、悲しいような、何とも言えない顔をされていました。
師にそういった顔をされると、私たちは自分自身と向き合わざるを得ませんでした。

師は「ファシリテーターは自分の枠組みにとらわれないで、
参加者の枠組みで『聴こう』『観よう』、そして『理解しよう』とする姿勢が求められている」と考えられていました。
また、そのためには「自分の枠組み(価値観、思い込みや固定観念、欲求、動機などで構成されている)を
よく理解しておくことが必要である」とも考えられていました。

研修での学習の主役は参加者であるという原則において、
ファシリテーターは参加者が学ぶことを支援、促進、援助する人であり、だからこそ介入をします。
その介入に影響が及ぼすものの一つが「枠組み」でしょうか。
どの「枠組み」で聴いているか、観ているか、それによって介入は変わることがあります。

 

 

どの『枠組み』から観ているかで、

「観える景色」は変わります。

 

 

先の師の投げかけは、こういったことを直接的に教え、言い聞かせるのではなく、
私自身が探求し、学ぶ機会となっていたと感じています。
実際には容易いことではないですが、私はファシリテーターとして自分の枠組みにとらわれないで、
参加者の枠組みで『聴こう』『観よう』、そして『理解しよう』とする姿勢をいつも持っている者で在りたいし、
これからも精進してまいりたいと思います。

 

~最後までお読みいただき、ありがとうございました~

★今月のコラム担当・の代表 藤田の<代表メッセージ>こちらから!

 

 

【12月】2024年人気グループワーク・ベスト3を発表します!

【第1位】『バスは待ってくれない』シリーズ

発売以来、プレスタイムの一番人気のワークですが、やは今年も1番に輝きました。
「歯が痛いジャック君のため(「2」ではヒカル君ですが)、歯医者までの地図を描く」という課題の、カードゲーム実習です。
程よい難度でコミュニケーションが活発に起きやすく、楽しいワークです。しかし、簡単にはできません・・。

【特徴1】

全員の情報カードが違うので、必ず参加しないといけません。
グルーブの中で、「発言しない人」を作らないので、全員同じ熱量で取り組めます。
【特徴2】
「バスは待ってくれない」は”2”もあります。難易度は同等ですが、課題の地図は全く違います。
「2」はオンラインでも対応可能なマニュアルになっています。
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ファシリテーター(下舞)からひとこと
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チームビルディングでお勧めです。カードのワークなので、ファシリテーターの負担が軽く、
研修の進行の経験が少なくても手軽に実施できます。 ファシリテーターが、受講者と一緒に楽しみ、達成を喜んだりする姿勢が進行の一番のポイントです。

【第2位】『ブロック・モデル』

与えられたブロックを用いて、制限時間内にモデルルームにあるモデルと、まったく同じもの作ることが課題です。
役割はあらかじめ決められたものではないため、状況に応じてメンバーがリーダーシップやコミュニケーションをとる必要があります
モデルを見に行ったり図を描いたり・・動きのあるダイナミックで楽しい実習です。

【特徴1】
チーム活動を通して、リーダーシップを体験的に学びます。
進め方について提案すること、話合いの進行役、他のメンバーを励ましたり、雰囲気を和らげたりすること…など、
状況に応じてリーダーシップを発揮することの大切さや、組織内で有効な様々なリーダーシップの種類を学びます。

【特徴2】
別売りの【ブロック+組み立て図】をご購入いただくと、ブロックの準備やモデルの用意など、ご担当者様の手間を省くことができます。
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ファシリテーター(下舞)からひとこと
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時間点と作品点で合計点を競うので、ファシリテーターも、ワークの段取りをしっかり把握して
進行することが大事です。また、個人の特徴が出やすいワークなので、グルーブの状況や個人の動きを観察しておくと、後の受講生へのコメントに役立ちます。

【第3位】『ニュータングラム』

リーダーは、渡された「指示書」に描いてある3つの図形をメンバーに口頭で伝え、メンバーは渡された紙片でそれらを完成させることが課題です。
リーダーとメンバーのやり取りにさまざまな特徴があらわれ、リーダシップを学ぶにはうってつけのワークです。

【特徴1】

指示役・作業役・観察役に分かれます。それぞれの役が課題に取り組む中で、チームの状況に合わせた
リーダーシップの発揮の仕方や効果的な指示の出し方、指示を受ける際のポイントや姿勢を学びます。

【特徴2】

5グルーブ分の紙片がマニュアル・セットに入っているので、すぐに実施できます。
5グルーブ以上で実施の際は、追加で紙片の購入もできて、安心です。
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ファシリテーター(下舞)からひとこと
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役割を超えた行動が求められるワークです。指示役は指示するだけ・作業役は作業するだけ、では課題の達成には至りません。
普段の社内での役職とは違う立場での「役割」で
実施すると、相手の立場に立つことの大切さを学ぶことができます。

【11月】『おまつりと場づくり』(講師:野村)

私は、プレスタイムのファシリテーターでありますが、神職(神主さんといった方が分かり
やすいでしょうか)の階位を持っておりまして、時折おまつりにご奉仕することがあります。

おまつりといっても、所謂「わっしょい!」の「お祭り」ではなく、
身近な例ですと、神社の例大祭、七五三や厄年の際の、昇殿してのご祈祷やお祓い、
お家や建物を建てる際の地鎮祭などといった、祭祀(さいし)のイメージが分かりやすいと思います。

おまつりの際に神職は、神さまに、神前にいる人たちの祈願を聞き入れ頂けるように伝える「なかとりもち」を担います。
すなわち、皆の願いをシッカリと聴いたうえで、大和(やまと)言葉を、宣命体(せんみょうたい)
という文体にしてつくった祝詞(のりと)に乗せて神前で奏上する役目であります。

野村さんです

神職にとってもう一つ大きな役目があります。

それが、「場づくり」です。

おまつりの場は神社の拝殿、野外、また家の中など様々ですが、いずれの場所であっても、神さまも、
そこにいる人たちにとっても居心地が良く、皆がひとつにまとまっていることを感じることが出来る
ような、よいおまつりの場をつくることを心がけることが大切です。

祭式の作法に則って、滞りなく、その場にいる人たちが戸惑わないようにおまつりを行うことは言わずもがなですが、
例えば、清々しい気持ちでお祈りができるように掃除をして清浄な場を保つなどの事前の準備をしたり、
お社への参拝やおまつりの参加をねぎらう柔らかい言葉がけで場を和ませたりする、などの気配り、目配りもおまつりを行う上で欠かせません。

そして何より、おまつりの主役は神職ではなく、神前にいる人たちひとりひとりです。
神職は、神さまとおまつりに集って祈願する人たち、もちろん自身も含めてこの場を通じて一体となれるような、
よい場づくりを担っているとも言えます。

これは、ファシリテーターが、ミーティングなどでメンバー全員が、
参加感をもって“チーム活動の成果の喜びを全員が感じる”ことが出来るように、
チーム活動の促進者として振る舞い、有意義な場づくりを行うのと通じるものがあるな、と最近感じています。

もちろん、おまつりとミーティングや会議という場面の違いはあります。
しかしながら、神職もファシリテーターも、その場に集う人たちが一体感をもって、参加してよかったな、
という気持ちを感じる場づくりを促す役目を担う、という点において自分の中では何かつながるものがあるように思います。

そういった面では、神職は祭祀における促進者=ファシリテーターであるともいえるのではないでしょうか。

 

~最後までお読みいただき、ありがとうございました~

 

【10月】公開講座で受講生同士の絆が深まる!  ~ファシリテーターとして心がける「有意義な場」の提供~(講師:新井)

先月、とある県の依頼で、福祉業界向けメンター研修の公開講座ファシリテーターを担当しました。
3時間の講座後、受講生の皆さんは、名残惜しそうに連絡先を交換し合い、半年後のフォロー研修での再会を約束されていました。

講座を終えて、改めて「ファシリテーター」の役割について深く考える機会となりました。
私は、「ファシリテーター」とは、「チームのコミュニケーションを活性化し、チーム活動を通して、
チームの一体感メンバーの成長をもたらす人」であると考えます。

そして、チームとしての課題達成だけでなく、メンバーにとって有意義な場」を提供することが、
ファシリテーターの重要な役割だと考えていますプレスタイムにおける定義)

「有意義な場」とは、具体的には以下のような要素を持つ場だと考えています。

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■チームとしての満足感を得られる場: 達成感、一体感、参加感などを感じられる
■個人として何かを得られる場: 学び、気づき、癒し、楽しさなどを感じられる
■仲間づくりのできる場: 相談できる人、尊敬できる人、楽しめる人などと出会える

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今回の公開講座では、参加者それぞれに、これらの要素を含む「有意義な場」を提供できたのではないかと感じています。
講座後、皆さんが立ち去りがたそうにされていたり、連絡先を交換されていた様子からも、そのように感じています。

ファシリテーターの方々は、それぞれ独自の研修進行スタイルをお持ちだと思いますが、
ここでは、私が研修のねらいとは別に、普段から意識していることを2点ご紹介します。

1.笑顔で進行し、参加者個々人がリラックスできる自由な雰囲気を作る
2.参加者が相互に楽しく自己開示できるようなワークセッションを構成する

【実施した講座のセッション構成】

メンター制度/メンタリングスキルの解説
コミュニケーションの基本スキルワーク
模擬メンタリングワーク

参加者は初対面同士のため、講座の前半は緊張感が漂っていました。
しかし、セッション2のコミュニケーションワークでは、皆さんリラックスした様子で、
笑顔や笑い声が溢れ互いにコミュニケーションを楽しんでいました。
ワークを通して自己紹介や自己開示を行い、互いの人となりを知ることで、
参加者同士の親近感が高まったのだと感じています。

結果的に、受講生の皆さんが打ち解け、講座を通して絆を深められたことは、私にとっても大きな喜びです。
今後も、ファシリテーターとして、今回のような「有意義な場」を提供できるよう尽力してまいります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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わたし、新井のお気に入りのプログラムは「不可解な絵」です。

「絵だけの情報カード」なので、若手・中堅・管理職関係なく楽しく参加出来、
日ごろ見失いがち・見落としがちな細部の情報の大切さに気が付けます!

 

10月新発売『不可解な絵』はこちらから!

 

【9月】話して気持ちが、すっきりする(講師:野村)

日ごろ、生活する中で少し気持ちが落ち込んだり、悩んだりすることは誰しもがあることですが、
アドバイスよりもとにかく話を聴いてくれるだけでいい、ということも時にはあるのではないでしょうか。
今回は、最近あったある出来事についてお話したいと思います。

私はプライベートの活動として、剣道を嗜んでいるのですが、8月24日に仙台で七段審査に挑戦をしました。
前年に東京で受審し不合格であった反省をふまえ、
仕事や家庭での時間の合間を縫って数か月前から稽古とトレーニングを行ってきましたが、前回よりも手ごたえを感じたものの、
立ち合いのお相手が上手だったこと(その方は見事合格)もあり不合格の結果に、意気消しながら帰路につきました。
本来であれば所属している道場へ報告がてら稽古に行き、次回の審査に向けて先生先輩方の指導をいただく、
というのが道理であることはわかっていながらも、とてもそんな気持ちになれず、
とりあえず気分転換がてら散髪でもしようとなじみの床屋さんに向かいました。

 

ちょうど午後の空いている時間帯だったこともあり、床屋のオヤジさん(親しみを込めてあえてこう呼ばせていただきます。)
に鋏を入れてもらいながらよしなしごとを話しているうちに、ふと仙台で昇段試験を受審したが不合格であり
しばらく稽古をする気持ちにならない、といったことを言葉にしていました。
オヤジさんは何かを感じたのでしょうか、鋏を動かしながら、
私の気持ちに共感するように、時に相槌を入れながら話を聴いています。

そうこうするうちに何となく気持ちが軽くなり、
シャンプーと顔そりを終えたころには何となく少し前向きになれたように感じました。

1.2センチぐらいに伸びかけた頭髪を3ミリ程度に刈りなおしたいつも通りの散髪でしたが、
自分の素直な気持ちを話したことで、この日ばかりはまるで「心の散髪」をしたかのように、
ずいぶんと気持ちがすっきりと軽くなりました。

おそらく、剣道「同業者」と話をしていたら、何らかのアドバイスや助言もあったことでしょう。
普段でしたら本当にありがたいことなのですが、あの時点では素直にそれを受け入れることはできなかったでしょうし、
「同業者」であるがゆえに、かえって自分自身も素直に「ショックすぎてしばらく稽古をする気にもなれない」と
素直な気持ちを吐き出すことが出来ず、気持ちを整理することも儘ならなかったのではないか、と思いました。

ただ話を気持ちに共感して聴いてくれる、という存在が時にはとても有難いということを改めて実感した出来事でした。

 

ちなみに、家内も「同業者」ですが、不合格の知らせをメッセ―ジで送った際に、
何も言わず一言「お疲れさま」と返信があり、これも私にとってはとてもありがたかったです。

 

後日談。昇段試験時の評価の開示をすることが出来るのですが、
返ってきた結果はA/B/Cの3段階のうち、A「あと一歩です」
(ちなみに、A評価の場合、不合格にもかかわらず『剣窓(けんそう)』という全日本剣道連盟の機関誌に名前が掲載されます…)。

 

11月の東京会場での審査に向けてまた精進致します。

 

~最後までお読みいただき、ありがとうございました! ~

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ファシリテーター:野村をご紹介いたします!

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名前:野村 寛 (ノムラ ヒロシ)
趣味:剣道・ウエイトトレーニング
好きな言葉:「学而不思則罔、思而不学則殆』(学びて思わざれば、すなわちくらし、思いて学ばざれば、すなわちあやうし)」
好きな(プレスタイムの)プログラム:『ブロック・モデル』
”主体的に動くことを学べる点が非常に良いプログラムだと感じています”

『皆様こんにちは。プレスタイムでファシリテーターをしています
野村です。当ブログをお読みいただき、ありがとうございます。
社内では唯一の40代です。日々、様々な世代のメンバーから刺激を受けながら精進しております。

ファシリテーターとして心がけていることは、受講されている方々と共に学び、
心から楽しむことです。見た目のインパクトが非常に強いと言われるで、明るく楽しい雰囲気を作り出すことを心がけています。』

私は、メンター制度関連のお仕事に携わる機会が多いため、
メンタリングを通じて皆様の職場をより、「潤いのある、働いていて楽しい」職場にするお手伝いができればと考えています。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

★メンタリングについての日記(「ノムさんのメンタリング日記」)も連載しております。
覗いていただけると嬉しいです。

 

※私のお気に入りのプログラム『ブロック・モデル』はこちらです。
ぜひ、リーダーシップ研修・中堅社員研修などにご検討ください!

リーダーシップを学べる内製化教材「ブロック・モデル」

 

【7月】『猫から考える”気持ちの通じ合い”』(講師:梶原)

 

またまた、我が家の猫とのコミュニケーションについてお話ししたいと思います。

家には、2匹猫がいるのですが、私になれているのは、小豆(アズキ)という名前の方です。
もう1匹は、大豆(ダイズ)という名前です。
ダイズは、私から見れば、のべつ幕無しに鳴いています。それも、かなりの大きな声です。
ダイズからすれば、意味があるのかもしれません。私には意味不明です。

対して、アズキは、もともとダイズほど鳴かない猫です。
それでも、4,5年も飼っているので私にも馴れてきて、大分鳴くようになりました。
最近は、その鳴き方が、ちょっとした変化をつけているように感じるのです。
それほど、複雑ではないのですが、夜寝る前には、一緒にベッドに行こうと、小さく鳴いて体を擦りつけてきます。
向かい合ってお互いにリラックスしているときは、名前を呼ぶ度に、小さく「ニャー」と鳴きます。
何回か続けると、面倒だと感じ始めるせいか、鳴かずに小さく口を開けるだけで鳴き声は省略します。
そのやり取りには、私はアズキと気持ちが通じ合っているように感じています。

 

動物と人間の気持ちの通じ合いは、小説や映画でも、よく美談のネタになります。
対して、アズキと私は、果たして、本当に通じ合っているのでしょうか。
よくよく考えてみると、上記のようなやり取りは、寝る前に限っていて、アズキからすれば、
ルーティンで特に気持ちがどうとかはないのかも知れません。
餌の時間の時に、私たちの猫らはよく鳴きすが、それは、「早く餌を出せ!」であって、
とても、気持ちの通じ合いではないと感じてます。

コミュニケーションでは、「共感」が大切といいますが、「本当に気持ちが通じ合っているのかな」と思うことがあります。
人間同士でも、お互いに同じ気持ちが通じ合っているのではなく、”自分がどう感じているか”だけのような気もします。
だからこそ、相手の気持ちを確認したり、自分の気持ちを伝えたりして、でき得る限り共感に向かうことは大切なことなのでしょう。
結構ズレていたということもありますし、新たな発見もあるかも知れません。
ただ、相手が動物だとなかなかに難しいなぁと、アズキの顔を見て、そう思う私でした。

 

~ 最後までお読みいただき、ありがとうございました ~

 

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 プレスタイムの目指すべき「真のファシリテーター」とは?

~ファシリテーター認定講座「マスターコース」で目指しませんか~

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コロナ禍で中止していた「ファシリテーター認定講座 マスターコース(旧・アドバンストコース)」が
5年ぶりに10月・埼玉県にて開催します。

 

ファシリテーター認定講座「マスターコース」概要とお申込み

●開催日時:2024年10月10日(木)~13日(日) 4泊4日
●開催場所:ヘリテイジ浦和別所沼会館(埼玉県浦和市)
●ご参加費:220,000円(税込み・宿泊食事つき)
●ご参加資格:プレスタイム社のファシリテーター関連講座を修了している方
(ファシリテーター認定「ベーシック」関連・プログラム実施ライセンス(FCC等)
修了者もしくはこれらと同等のスキルが認められる方など)
コロナ禍の前は毎年開催していました。
今年は5年ぶりの開催です。お問合せお待ちしております!