私は、普段メンター制度やメンタリングの仕事に関わることが多いのですが、その中で、「信頼関係」という言葉が
よく出てきます。メンタリングにおいて、信頼関係とは、「安心して何でも話せる関係」と定義しています。
実際、相手が「この人には話しても大丈夫」と感じられるかどうかで、対話の「質」は大きく変わります。
表面的な会話で終わるのか、それともお互いに本当に感じていることや考え、気持ちを出し合うことができるのか。
そこには、「信頼できる」かどうかが大きく関わっているのでしょう。
でも、ある時ふと思いました。
「信頼」と「信用」って、何が違うんだろう。
私たちは普段、何気なくこの二つの言葉を使っていますが、改めて考えてみると、
似ているようで少し違う言葉なのかもしれません。
いくつかの辞書にあたってみると、おおよそ次のような意味が書かれています。
――――――――――
『信用』
それまでの行為・業績などから、信頼できると判断すること。また、世間が与える、そのような評価。
『信頼』
信じて頼りにすること。頼りになると信じること。また、その気持ち。
――――――――――
こうして並べてみると、「信用」は、これまでの行動や実績をもとに生まれるもののように感じます。
約束を守る。仕事が丁寧。
時間に正確。
言ったことをきちんとやる。
そうした積み重ねがあるからこそ、「あの人は信用できる」と思われる。
蛇足ながら、お金を借りる際や、売掛などの商売上の信用もこの範疇でしょう。
つまり「信用」は、これまでの積み重ねによって得られる評価に近いのかもしれません。
一方で、「信頼」は少し違う気がします。
もちろん、相手の実績や行動も大切です。
ただ、それだけではなく、
「この人と向き合ってみよう
「この人の言葉を受け取ってみよう」
そんなふうに、相手を信じようとする気持ちが含まれているように思います。
「信用」は過去に対する評価であり、「信頼」は、これから相手と関わっていこうとする気持ちに近いのかもしれません。
ブロックをチェックしています。野村です。
そう考えると、メンタリングにおいて大切なのも、「信用」だけではなく、「信頼」の部分なのだと思います。
もちろん、約束を守る、誠実に対応する(具体例として、スケジューリングしたメンタリングの日時を守るなど)
といった「信用」は土台として必要です。
ただ、それ以上に、
「真摯に向き合って話を聴いてくれる」
「自分を理解しようとしてくれる」
「考えを否定せずにまず受け容れてくれる」
姿勢に、相手は安心し、少しずつ心を開いていくのではないでしょうか。
このような「信頼関係」は、一足飛びにできるものではなく、お互いに真摯に向き合って対話=メンタリングを
重ねる中で徐々に育まれ、その積み重ねが、「信頼し合う」という関係につながっていくのだと感じています。
最後に、今回をもちまして全12回のコラムは、最終回となります。
1年以上に渡り当コラムにお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
(感想などお寄せいただけたら励みになります!)
~ 野村 ~
*****************************************
研修マニュアル「Try!コミュニケーション」のご案内
****************************************
1テーマ30分で、「知り合う」~「信頼し合う」まで、
当マニュアルを使った「研修ファシリテーター認定講座」
※「ノムさんのコラム「Try!コミュニケーション」」は、
当マニュアルのワークのタイトルをコラムにし、毎月更新をしています!




