2023年を振り返って、仕事の中で一番心に響いた言葉は「場づくり」という言葉です。
人間関係を作る土壌を表す、とてもぴったりな言葉だと思ったからです。
今回、 「職場における場づくり」について、今までのことを振り返りながら考えた時、
ある会社のお昼休みのことを思い出しました。
以前勤めていたその会社は、一人の先輩女性を中心に、お昼休みになると女性社員は
「必ず」「社内の同じ場所に移動して」「終了時間まで」「全員一緒に輪になって」
お昼ごはんを食べなくてはいけないという習慣がありました。
もちろん毎日で、例外はありません。
働いていた当時は、なぜ昼休みまで自由な言動ができず拘束されなくてはいけないのか分からず、
私を含めその時間をネガティブにとらえていた人も、少なくありませんでした。
しかし、今回改めて振り返ってみた時、あれはその先輩女性なりの、
職場でのコミュニケーションを増やしたいという想いから出た「場づくり」の一端であったのかもしれない、と思い至りました。
だとしたら、意図した結果にならず、「場づくり」は失敗であったということになります。
では、どうすればよかったのでしょう。
一言でいうと、「場づくり」とは、“その場にいる人が居心地のよい場をつくること”ではないでしょうか。
・会議の場なら、それぞれのメンバーの様子を鑑み、発言を自然な形で促す
・雑談なら、適切な話題を選び、楽しい雰囲気を作る
これらの大切な共通点は、「相手(メンバー)を思いやる一定の配慮」ではないかと思うのです。
この部分が疎かなまま、時間や場所のような表面だけを整えてしまったことが、
このお昼休みの場づくりの失敗になったのではないでしょうか。
職場にコミュニケーションがあるということは、
・普段からコミュニケーションを取っていると、「良い関係」が築きやすい
⇒よい関係が築かれると、仕事の協力や理解が得やすい
⇒周りからの協力や理解が得られていると、仕事の効率も上がる
・・など、ひいては仕事を進める上でも大きなメリットがあるのです。
「場づくり」は、一人が担う者ではなく、その場の全員が少しずつ意識して作っていけるものでもあります。
その会社にいた当時、その意識が私にあれば、もう少しそのお昼休みを有意義な時間に変えるお手伝いができたかもしれません。
一度、職場をぐるっと見回し、今のコミュニケーションの在り方はどうであるか、考えてみませんか?
そして、今の「場」が居心地のよい場になっているか、
そうでなければ、これからどんな風に「場づくり」をしていけばいいのか、
考えてみるのもいいかもしれません。
来年も、そんな皆様のお役にたてるよう頑張って参りたいと思います。
2023年もお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
どうぞ良いお年をお迎えください。
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コミュニケーション・スキルやリーダーシップなどの”ヒューマンスキル”において、座学のような形式の講座より、
より大切なこと、必要なことに気づいて学ぶことができます。